大和ライフネクストが関東エリア・大阪を中心に展開する、法人向けクォリティレジデンス(賃貸社員寮)「エルプレイスシリーズ」。居室内に独立したバス・トイレ・キッチンを完備し、食事提供サービスの付いた食堂や、フィットネスルームを備えています。2023年2月にオープンした「エルプレイス高島平」の開発と運営を手掛けるのが、2019年に中途入社でジョインした海平 いぶ紀。土地の仕入れから建設、運営までのプロセスと、仕事のやりがいについて、詳しく聞きました。
ファシリティコンサルティング事業本部 エルプレイス推進部 エルプレイス運営課
大学卒業後、分譲マンションのディベロッパーに就職。高価格帯分譲マンションの販売営業に携わる。2019年9月に大和ライフネクストに転職。賃貸社員寮「エルプレイス」シリーズの開発に携わった後、同シリーズを中心とした運営建物のリーシング営業・管理運営に携わっている。
―まずは、「エルプレイス高島平」プロジェクトの発端を教えてください。
2020年の夏に、土地の情報を建設会社に提供いただいたことから始まりました。該当の土地は、全戸ワンルームで計画できれば、食堂をつけても100室以上の室数を確保できる規模感があり、寮制度を持つ法人のオフィスが数多く集積する大手町・東京エリアに30分程度で通えます。駅からの距離も近く緑も多い場所であったため、寮として是非取り組みたいと考えました。
エルプレイスは、付帯サービスとして基本的に食堂などの共用部を併設しています。共用部を設置する分、面積当たりの賃料単価が高いワンルーム住戸数を多く確保することで収益性を高めたり、戸当たりの管理費を下げる工夫が必要になります。
しかしながら、東京23区内の多くでは「ワンルーム条例」と呼ばれる、ワンルームマンションの建築を規制するための条例を設けています。大規模な土地であっても、社員寮に不向きなファミリー向けの広めの住戸を設ける必要がありました。板橋区も例外ではありませんでしたが、区との協議を重ねる中で社員寮としての運営実績を評価され、限定的に全戸ワンルームでの計画が実現しました。※現在は板橋区での全戸ワンルームでの計画不可。
ある程度、図面や計画が固まった段階で、本格的にオーナー様に提示する条件について社内プレゼンを行いました。前述のワンルーム条例の関係で江東区や品川区、神奈川県横浜エリアでの実績が中心であったため、過去実績のない板橋区高島平の地での取り組みについて不安視する声もありましたが、周辺賃貸マーケットや寮の競合調査を行ったり、既存取引先法人にヒアリングした内容や、自社内競合をしないことをアピールする等、様々な角度から丁寧に社内プレゼンを行い、意見をすり合わせながら提示条件について役員承認を得ていきました。